写真にまつわるエトセトラ

NOVEMBER 13 ,2003

 
■ブラック・ボディによろしく
No.006


街で古いシルバーのペンタックスなんかをブラ下げている若者を見るや、ポケットの中のXAを握った手を出して「アチチ、ブラックボディはすぐ熱くなるからいけない、シルバーだと多少はマシなんでスかね」などと言っては、若者に眉を顰められているJIN Uedaです。


それでは、お話させていただきます。カメラ屋での話。


カメラ屋に、カメラをブラ下げて出かけるものではない。
昔の一眼レフはシルバーモデルとブラックモデルが用意されていたものだとか、ブラックモデルは塗装の分値段が高いだとか、シルバーは最近の若者に人気があるんだとか、言葉巧みに話し掛けてくる常連のオヤジが必ず一人はいるものなんだ。

しかもそれって微妙に嘆き節が入っているように見せかけて実は、自分の持っているM3ブラックを自慢したいがための前振りにすぎないから気をつけろっ。それからえんえん小一時間ボディの色とは全く関係のない話を聞かされるハメになるぞっ。

でももし運悪くつかまってしまったら、こう言ってやれ!

「でもオジサンのそれって後塗りじゃん?」



続けます。

最近のデジタルカメラのデザインってどうなの?とか、電池の持ちがねぇ?―――って言ってるヤツに限って燃費の悪そうな体型をしてるんだっ、間違いない。十中八九、デジカメの電池が切れるより先に、お前の腹が減って動けなくなるぞっ。間違いない。



真実の話。

カメラが黒いのは、戦場や街中で目立たないようになんだよ、としたり顔で話すヤツに、本当のことを教えてやれ。
大体、今時街中で黒いカメラをブラ下げてるほうが大抵目立っているものなんだっ。携帯電話もデジカメもみんなシルバーなんだから、同じシルバーの方が目立たないに決まってる、がそんなことが問題なのではない。

それよりもそいつの着ているカメラマンベストの方がヤバイくらい目立っているんだっ。間違いない。



以上、黒いOM-1と2を使っているJIN Uedaでした。