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■生涯の相棒 |
No.005 |
あなたには“生涯の相棒”と呼べる存在があるだろうか。それは友達かもしれないし、なくてはならない商売道具やお気に入りのペットかもしれない。
例えば、私の場合。初めて買った原付がそう。HONDAの『スーパーカブ』だ。デザインや機能、耐久性を考慮して、50年後の自分でも乗れるものとして選んだ頼れる相棒なのだ。
一方、カブを買って一通りカブラにカスタムした半年後、中型のバイク『GB250クラブマン』も購入したのだが、こちらはセパレートハンドル、シングルシートというカフェレーサースタイルで一生乗り続けるのは難しいカスタムになってる。
しかしこれは、いつでも気軽に乗れるカブがあるからこそ、クラブマンがその魅力を十分に発揮するスタイルにカスタムできたといえるだろう。
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そしてもちろん、カメラにも“生涯の相棒”は存在する。それは、OLYMPUSの「XA」というコンパクトカメラ。1979年製造のこのカメラに代わるモノは未だに存在しない。
・マニュアルフォーカス
・絞り優先AE
・レンズバリア・・・
確かに、これらの機能を持つコンパクトカメラは他にも存在している。しかし、XAはそれらの機能を操作するところまで完璧なのだ。まさに機能美。
XAはポケットに入れたまま、目をつぶっていても片手で距離、絞りを合わせる事ができる。手探りでも距離と、絞りをどこに合わせたが分かるようにデザインされているのだ!
つまりポケットの中で“出して撮るだけ”の状態にスタンバイできる。あとは取り出してシャッターを押すだけ。たったこれだけのことだが、これができるカメラは私が知る限り、XAしかないのだ。
XAは、撮影枚数こそ他のカメラにゆずるが、間違いなく、私と共にある時間が一番長いカメラである。どんな場面でもいつもポケットでスタンバっている頼もしい相棒なのだ。
しかし、それだけいつも持ち歩いていると、アクシデントに見舞われることも多いもので。
ぶつけたり、落としたりは日常茶飯事・・・初代のXAは落として距離計が狂い予備にまわった。2台目も落として距離合せが不能になったので、初代を自分で調整して使用するも、今度は出先で紛失・・・現在の3台目も落として露出計の指針が狂うも、なんとか稼動中。
同じカメラを3台も買うなんて、と思われるかもしれない。でも次に故障しても買うのはまた同じXAしかありえない。その時の最新型のカメラと比較しても、ね。
世界で唯一の操作性、これに代わるモノが製造されない限り、生涯私の側にはXAがありつづけるだろう。
言っとくけど、GRなんか目じゃないぜ?
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