レントゲンは写真と呼ばれるが、原理的には同じである原爆の影や肌の日焼け跡を写真と呼ぶことはない。
では、これらを分かつ条件は何だろうか。
一つは、
「支持体が感光材料(感電磁波材料)か否か」
ということ。
しかしこの場合、紙や皮膚も物理科学的に像を記録する感光材料(感電磁波材料)だと言うこともできる。
よって、
「“像の記録を目的として造られた媒体”に記録しているかそうでないか」
という所まで条件を絞らねばならない。
「突き詰めれば、写真とは記録である」とは聞き飽きたフレーズであるが、本質は、「記録を“目的”としているかどうか」であり、それも「撮影者の目的」というのではなく、「記録媒体を造った者の目的」が記録である必要があるのだ。