写真にまつわるエトセトラ

SEPTEMBER 8 ,2003

 
■写真派宣言
No.000


1.
我々は、写真への愛と、思考と挑戦の習性を謳いたい。
   
2.
期待、欲望、衝動が我々の写真の本質的な要素となるだろう。
   
3.
我々は攻撃的な撮影、熱を帯びた視線、かけ足、寝転び、跳躍を賞揚したい。
   
4.
機関車の車輪にも似たダイヤルで飾られた軍艦部のある写真機は「サモトラケのニケ」よりも美しい。
   
5.
我々はシャッターに指をかける人を賛美したい。シャッターの理想のストロークは世界を貫通し、世界もまたその視線をフィルムに突貫させている。
   
6.
我々は、情熱をもって、華麗に、気前よく、力のかぎりをつくして、写真の何が評価されるのか、写真で何ができるのか、また、写真の何になれるのかを問い続けなくてはならない。
   
7.
時間と空間はきのう死んだ。我々はすでに、いたるところに存在する永遠の光を記録したのだから、絶対のなかにもう生きているのだ。
   
8.
我々は世界の唯一の健康法である、カメラを持ち歩くことに栄光を与えたい。
   
9.
我々はファインプリント至上主義、或いはピンホール原理主義のような写真の価値を一義的に限定してしまう功利的な卑屈さと戦いたい。
   
10.
写真を撮り続けよ。そのことだけがこれらの宣言の実践となり、その回答を示しうるのだから。